第1章:手話言語学ウェブサイトについて

手話言語学ウェブサイト(Sign Linguistics Website)は、 香港中文大学(The Chinese University of Hong Kong)手話言語学・ろう者学研究センター(Centre for Sign Linguistics and Deaf Studies(CSLDS))が運営するサイトである。この度その内容を、関西学院大学手話言語研究センターにおいて日本語および日本手話への翻訳を行った。
CSLDSは2003年の設立以来、日本財団からの惜しみない資金 援助のもと、アジア太平洋地域において「手話言語学」を学問 分野として普及させてきた(http://www.cslds.org/v4/)。 また、研究者を目指すろう者ならびに聴者に中等教育後のトレーニングを提供することを目標のひとつとしている(http://www.cslds.org/apsl/)。

このウェブサイトは、手話言語に関するデータの言語学的分析について学びたい方々に、手話言語学の基本的概念を紹介することを目的としており、手話および文字で提供している。 対応可能な言語の種類はウェブサイトの最上部に表示されるが、ウェブサイトの今後の展開に伴い、さらに多くのアジアの言語を追加する予定である。言語的要素についてもその数を徐々に増やしていく。

このウェブサイトにより、中等教育後レベルの手話言語学の正式かつ系統的なトレーニングを代替することは意図されていない。このウェブサイトのコンテンツに関心を持たれた方には、手話言語学の入門書や関連する研究論文を読み、認可された高等教育機関が提供する手話言語学コースを受講することを奨励する。